塾長のつぶやき…Vol.14 「口うるさくしたくない。でも放っておくと不安」
中2生の保護者の方から、
こんな声を本当によく聞きます。
「あまり言いすぎると、反発されそうで…」
「でも、言わないとサボるし…」
「結局、どう関わっていいかわからなくなるんです」
――わかります。とても、よくわかります。
中2って、ある意味で“親離れ”が始まる(早い子は
小4~5辺りで始まっている)時期。
それまでは素直に聞いていた子が、
「うるさいな」「わかってるって」
なんて言い出す。
「なんでこっちが気を遣わないといけないの?」
と、思って当然です。
■ 放っておくのは“見守り”ではない
よく、「自主性を育てるために放っておく」という言い方をします。
でも、“放任”と“見守り”はまったくの別物です。
- 放任:問題に気づいていても何もしない
- 見守り:必要なときに、手を差し伸べる準備がある
中2の子は、
手を出しすぎると嫌がります。
とにかく嫌がります。
でも、
“見られていない”と感じると、
簡単に流されてしまいます。
だから親にできることは、
たった一つ。
**「あなたのこと、気にかけているよ」**
というサインを送り続けることです。
これ一択と言っても過言ではありません。
■ 具体的には、どうしたらいい?
中2生への“関わり方のコツ”、
いくつかご紹介します。
- 勉強の話を直接しない(代わりに、生活のことや学校の出来事から入る)
- 目の前で褒めず、少し離れたところで“他人に”褒める(←本当に効果的)
- 「聞く」より「気にかける」ことを重視する(質問攻めは逆効果)
子どもって、
「親が何を言ったか」よりも、
「親がどういう気持ちで言ってきたか」を
敏感に感じ取ります。
■ 中2のこの時期だからこそ、できることがある
「今はそっとしておく」も、
「少し踏み込んでみる」も、
どちらが正しいということではありません。
でも、
“何もせずに”半年が過ぎるのが、
一番もったいない、というか、怖い。
中2という微妙なバランスの時期だからこそ、
小さな声かけ、小さなきっかけが、
思わぬ大きな“自立”の入口になることもあります。
■ まとめ:親だって迷っていい
中2の子をもつ保護者は、
「今の関わり方でいいのか」…
常に迷いながら進んでいます。
だからこそ、
ひとりで抱え込まず、
ときには学校や塾の先生にも
話してください。
子どもが迷っているのと同じくらい、
親も一緒に“揺れる”のがこの学年です。
でも、迷いながらでも見てくれている人がいる――
それは、子どもにとって大きな安心です。
どうか、焦らずに、でも見過ごさずに。
一緒に、悩みながらでも前へ進みましょう。