塾長のつぶやき…Vol.17「目標」を持ったはずなのに、途中で止まる子がいるのはなぜか。
夏休み前後になると、
「〇〇高校に行きたい!」と
目標を掲げる子が一気に増えます。
でも――
9月にはもう口にしなくなる子が何と多いことか…
なぜか。
それは、「思ったより大変だったから」。
そして、
**“目標を掲げる=ゴールに近づいたような気になる”**から。
■ 「目標を持っただけ」では、1ミリも近づいていない
ここ、勘違いしやすいところですね。
- 目標を言葉にした
- 模試の志望校欄に書いた
- 家族に宣言した
これでなんだか
“やった気”
“進んだ気”
になる。
でも現実は、
やるべきことが、
これまでよりも明確に、
重たくのしかかるだけ
です。
模試の点数が届いていなければ、
心が折れそうになる。
やってもやっても成果が出なければ、
ヤル気そのものが失せてしまう。
そして、
心が疲れてくると、
「やっぱ無理かも…」と、
自然にフェードアウトしてしまう。
■ 本当に大切なのは、「目標を持ち続ける力」
つまり、
「どこに行きたいか」だけでなく、
**“そこに向かい続ける覚悟があるか”**
が問われるということ。
- 点数が思うように上がらない日も、
- 周りと比べて焦る日も、
- 問題を解いても解いても正解できなくても、
- 「今日はやめとこうかな」と思う夜も、
それでも、
“それでも”目標を見失わない子、
目標に向かい続ける子が、
受験を乗り越えます。
■ 親の一言で「目標」が蘇ることもある
「最近、〇〇高校の話をしなくなったな…」
と思ったら、責めるのではなく、
“あのときどうして目指そうと思ったのか”を
思い出させてあげてください。
「そういえば、文化祭の雰囲気が好きだったって言ってたね」
「先輩が楽しそうだったって言ってたよね」
そんなさりげないひとことが、
子どもの心の奥に眠っていた“原点”を
呼び起こすこともあります。
それができるのは、
いつもお子さんの側にいる親御さんならではですね。