塾長のつぶやき…Vol.12 「何も言わないとダメになる気がする…という親心へ」
「信じて見守る?」
そんなきれいごと言われても、
私が何も言わなかったら、この子ずっと
ゲームしてるし、勉強なんて一切しないと
思うんです。
…そうおっしゃるお母さん、多いです。
その気持ち、よくわかります。
“言いたくないけど、言わざるを得ない”
“見守りたいけど、現実は甘くない”
――その葛藤を抱えている保護者は、
決してあなただけではありません。
でも、
ちょっとだけ立ち止まって、
こんなふうに考えてみてほしいのです。
■ 子どもを“動かす言葉”は、意外とシンプル
たしかに、
中学生の多くは放っておくとすぐ怠けます。
宿題チェックしなければ、基本放置です。
隙あらばサボろうとします。
ごく一部を除けば、だいたいそんなものです。
そして、
スマホ、ゲーム、YouTube――
誘惑は山ほどあります。
でも、
そこで強く叱って、毎日口うるさく言っても、
「親がいないとやらない、できない子」に
なってしまうだけです。
そしてそのうち、どれだけきつく叱っても、
反抗して、やらなくなる時が来ます。
つまり、“親のガソリン”でしか走れない状態。
それよりも、
- 「○○してるの、ちゃんと見てるよ」
- 「そろそろ始めるタイミングじゃない?」
- 「どうするか、自分で決めてごらん」
――このくらいの声かけでも、子どもって実はちゃんと
感じ取って動きます。
“叱る”よりも、“伝える”。
“怒る”よりも、“任せてみる”。
このちょっとした差が、
子どもの自律心を育てるんです。
■ 本当に「放っておく」のとは違います
見守る=放任、ではありません。
“口出ししないけど、目は離さない”というスタンスです。
子どもは驚くほど、親の目線を感じています。
一時的にはダラけたように見えることもあるでしょう。
でも、思春期の彼らは、「自分で立ち上がるタイミング」を
探しています。
そこに親が無理やり手を引いてしまうと、
“自分の足で立つ感覚”を得る機会を失ってしまうんです。
■ 口を出す前に、“環境”を整える
とはいえ、
「何もせずに信じる」だけではやっぱり不安。
そんなときは、口より先に「環境」を整えてあげてください。
- リビング学習できるような静かなスペースをつくる
- スマホの使い方に家庭内ルールを設ける
- 塾や家庭教師と連携して、「第三者の目」を入れる
こういった工夫で、子どもが自然と“やらざるを得ない状況”をつくる。
それが、口うるさく言うよりも効果的だったりします。
■ 最後に
「自分が言わないと、この子はダメになる」
そう思うのは、それだけ我が子を愛しているからです。
でも実は、「言わない勇気」「信じる覚悟」も、
親にしかできない“教育”ではないでしょうか。
そしてその時間こそが、
子どもにとっては「自分を取り戻す時間」だったりします。
だから、
焦らず、でも離れずに。
うまくいかないときこそ、関係を壊さず、
支えられる親でいましょう。