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塾長のつぶやき…Vol.19 「やっぱり無理かも」と子どもが言い出したとき


志望校を意識し始めた子どもが、
ある日ふとこう言うことがあります。

「やっぱり無理かも…」
「志望校下げた方がいいよね…」

そんなとき、
親としては不安が募ります。
「やっぱり目標が高すぎた?」
「現実を見せなきゃ」
と、つい言いたくなるかもしれません。

私は、
学生時代の家庭教師先の生徒さん、
我が子、
そして、今の塾の生徒さん…
何度もこういう場面を見てきました。

そして感じるのは、
この「無理かも」は、
本気の諦めとは限らないということ。
一時的な不安や自信の揺れから出てくる
“弱音”であることが多いのです。


■ 潰すより、立て直す声かけを

ここで親がすぐに、
「じゃあ目標下げよう」
「だから言ったでしょ」
と返してしまうと、
子どもは一気に閉じてしまいます。

「やっぱり無理なんだ」
「自分にはできないんだ」と、
自己評価が下がってしまうのです。

一方で、

「そう思うのも無理ないね。
でも、じゃあ今から何をするか考えようか」
という関わり方をされると、
子どもは自分の中でスイッチを入れ直し、
もう一度頑張ろうという気持ちを取り戻すことが
多いです。


■ でも現実は…という保護者の本音に

ここまで読んで、

「そんなのはきれいごと。現実は待ってくれない」
「入試には期限がある。もう非現実的な夢にこだわってる場合じゃない」
という声も当然あると思います。

確かにその通りです。
入試にはタイムリミットがあります。
だからこそ、
焦る気持ちも、
現実的な判断も必要です。

でも、
だからと言って、
その現実を親が代わりに突きつけてしまうと、
子どもは心を閉ざします
そしてそこから、
残された時間を自ら使おうとしなくなってしまうのです。


■ 向き合える子を育てる関わりとは

今、子どもが必要としているのは、
「もう少しだけ頑張ってみよう」
と思える環境と関わりです。

入試までの数ヶ月、
親がどう関わるかで、
子どもの意欲と行動は大きく変わります。

焦る気持ちをぐっとこらえ、

「この現実にどう立ち向かうか、
一緒に考えよう」
と寄り添ってあげてほしいのです。

現実と向き合えるようになるのは、
誰かに否定されてではなく、
受け止められたときだと私は考えます。


■ 最後に

「やっぱり無理かも」と言う子に、
現実を突きつけるのは簡単です。
けれど、
そのひと言が、
実は立て直しのチャンスかもしれません。

大切なのは、
「無理かも」を“諦め”にしないこと。
そこを“再スタート”にできるかどうかは、
大人の関わり次第です。

焦る気持ちも、
本音も、
もちろん大事。

でも、
もうひとつだけ。
子どもが「もう少し頑張ってみようかな」
と思える関わりを、心のどこかに置いておいて
いただけたらと思います。